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2023.07.11お知らせ

防災教室シリーズVol.14 奈良教育大学 防災教室 オンライン実施リポート ~教員を目指す学生とともに学ぶ!未来の子ども達を守る備えの実践~

 尾西食品株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 古澤紳一 ※以下、尾西食品)は地域社会や自治体と連携のもと、子ども達に防災や備えの大切さを「体験」しながら身近に感じてもらう活動を進めております。この度、5月26日(金)、奈良教育大学との取り組みで、オンラインにて防災教室を実施しました。



 奈良教育大学家庭科教育講座の村上睦美先生の指導のもと、家庭科教育専修の学生向けに授業1コマ(90分)で防災教室を実施。まず初めに、グループワークを行い、自宅で何を備蓄しているか、またそれぞれの出身の地域ではどんな災害が起こりうるか、なぜ非常食が必要かなどを話し合いました。尾西食品からは、製品の種類や特徴などを説明し、アルファ米の製造工程や活用例を動画で視聴してもらいました。

 学生や先生から非常食や備蓄についての質問があり、広報室より回答しました。 ※以下、一部抜粋。

Q:バランスのとれた食事をとるために、どんな種類の非常食が必要ですか?
A:災害時は大きなストレスを感じる事が想定されます。まずは自分の好きな非常食を見つけて備えてもらいたいです。例えば、昨年発売した「一汁ご膳」は野菜がたっぷり入っています。水がなくてもスープで戻せるのが特徴です。アルファ米はスープや野菜ジュースでも作れます。 ご家庭にありそうな缶詰でもアレンジができるので、好んで食べられるものをぜひ試してほしいです。

Q:一人暮らしでも気軽に準備できる非常食はありますか?
A:最近ではネットでも簡単に購入できます。発災後に袋を開けてすぐ食べられるものもあるので、インフラが止まる事も想定して試しに食べてみることをおすすめします。自宅の収納スペースで3日分保存するのは大変ですが、自炊が面倒な日に消費すれば無駄なスペースが省けます。まずは、3日分を準備するようにしてください。

Q:被災地でゴミが大量に出るのではないですか?
A:被災地で出るゴミの量やにおいについての配慮は欠かせません。尾西食品の製品は、パッケージが酸素を通しにくくなっており、またチャックで密封できるため、あとでゴミを入れるとにおいが出にくいです。他のゴミもパッケージに入れられれば、においをかなり防ぐことができます。

また、今回の防災教室を受講した学生から様々な感想が寄せられました。

 ・実際に食べてみると、想像の何倍もおいしく、非常食は美味しくなさそうというイメージが払拭されました。また、味だけではなく、食器としても使え、においも漏れないパッケージやスプーンも入っていること、アレルギーやイスラムに対応していること、お湯ではなく水でも戻せることなど、災害時のニーズをよく考えられて作られていることをとても感じた。「食」は、生きていくために誰もが必要であり、関心が高い人が多いのではないかと思う。今回の防災教室を通して、そのような食の分野から、防災への意識につなげていくことはすごく効果的であると感じました。

 ・非常時はストレスを感じやすいため、体の健康だけでなく、心の健康のためにも好きなものを食べることの必要性を実感しました。日頃から非常食を食べ慣れておくことが大事だということを聞き、非常食を実際に食べてみるという活動は非常食がどのような物なのかを知ることができ、さらには非常時以外の様々な場面での利用も促されるのではないかと感じました。



 ・白飯に入れたお湯の余熱で温めたカレーは想像よりも温かくなっており、おいしく、災害時には、この温かさやおいしさがストレスを緩和させ、非常時の幸福感に影響するのだろうと感じた。
 ※今回の防災教室ではCoCo壱番屋監修 尾西のマイルドカレーライスセットを試食

 最後に、尾西食品から学生に、「この防災教室で終わらせずに、自宅の備蓄をチェックし、家族と非常食について話してもらいたい。」 また、「食品ロスを削減するためにも、定期的に非常食を食べて消費してほしい。」と、ローリングストックについても伝えました。

 尾西食品は、東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県浪江町のなみえ創成小学校との取り組みで、命の大切さや備えについて学ぶ防災教室を実施しました。奇跡的に全員が助かったという旧請戸小学校で開かれた、なみえ創成小学校による特別授業の様子を、今回家庭科の教員を目指している奈良教育大学の学生に動画視聴してもらいました。

 動画視聴後、奈良教育大学の村上先生からは、「被災経験のない子ども達が、自分ごととして学んでいたことに対して感銘を受けた。教員養成の指導にも必要だと感じた。」と感想をお話しくださいました。また、「災害を知らない教員が増えていく。そうした教員が自分ごととして被災をとらえられるのか。」そして、「きちんと子ども達を誘導できるのだろうか。映像を見て、はっとさせられた。」との言葉をいただきました。
 また、学生からは、「自分が教員の立場だったら、パニックになるのではないか。」また、「教員も大変な中、子ども達の助け合いがあり、そうした活動や訓練の場をどう作っていくか考え、色々な体験をしておくことが大切だと感じた。」「教員目線で考えさせられた。」と、思い思いの言葉を述べてくれました。

 今回、教員を目指す学生にとって、未来の子ども達をどのようにして守り、災害に備えていくか、防災教室や、なみえ創成小の取り組みを通じて、災害を「自分ごと」として知る良い機会になったのではないでしょうか。ぜひこれからも、非常食を身近に、そして楽しく体験しながら防災について学んでいってもらえたらと思います。

■尾西食品の防災教室について■
 東日本大震災を契機として、企業や学校でも防災への取り組みが進む中、教科書・マニュアルにとどまらない「主体的」な学びが求められています。尾西食品では全国の学校や地域と連携し、実際に非常食を「体験」しながら防災や備えの大切さを学ぶ活動を進めています。